コーチエィは2001年に設立された、コーチング会社です。
主に企業のエグゼクティブなどを中心として、研修・教育サービスを提供し、企業の業績改善や業務向上へと導いています。
100名以上のプロコーチを擁するなど、世界にも類を見ない規模のコーチングファームとして絶大な存在感を誇っています。
日本のみならず、海外にもアメリカ、中国、香港、タイに事業所があります。
この記事では、コーチエィへの転職を目指す方向けに、企業情報や労働環境、平均年収、口コミ、求人情報などを紹介しているので、是非参考にしてください。
コーチエィの企業情報
職種と仕事内容
コーチエィは、アメリカで発祥した人材開発の手法である「コーチング」を用いて、クライアントのエグゼクティブ層を中心にリーダーシップ開発や組織開発を行っています。
具体的には、戦略やビジョンの策定、風土の構築、中核人材の育成など、様々なテーマに対してリーダーが多面的な視点から考えられるように支援しているのが特徴です。
扱う課題としてはコンサルティングファームと似ているものの、コンサルタントが直接的にその課題解決に貢献していくのに対して、コーチングはあくまでも助言を通じてクライアント自身に解決させることを目標としているので、対極的なアプローチと言えます。
コーチエィの提供しているサービスとしては、主に以下の3つがあります。
エグゼクティブコーチング | 執行役員以上を対象にしたコーチング |
Driving Corporate Dynamism | 管理職レベルを対象にしたコーチング |
リサーチ | 経営に関する様々なテーマに関してのリサーチ |
クライアントは大多数が大手企業、さらに官公庁などもあります。
職種は、エグゼクティブコーチングと営業、企画マネジメントの3種類です。
採用後はまず営業として配属され、実践経験を積みながらエグゼクティブコーチング、企画マネジメントへとステップアップしていくのが一般的なようです。
コーチエィの労働環境
コーチエィの労働環境について解説していきます。
残業時間
オープンワークの口コミによれば、コーチエィの月間当たりの労働時間は30時間弱です。
比較の対象とされやすいコンサルティングファームと比べると、若干残業時間が短くなっているのが特徴的です。
有給休暇の取得なども特に気を遣う必要がないということで、かなりプライベートも充実させやすいという声が多数あります。
ワークライフバランスの充実度で言えば、かなり高い満足度の社員が多いようです。
福利厚生
コーチエィの福利厚生については、公式サイトの採用情報ページにて以下の通り記載されています。
- 健康保険
- 雇用保険
- 労災保険
- 厚生年金
- 通勤手当
- 退職金制度
- 定期健康診断
- 産休・育休制度(希望者は100%取得の実績。育休中のスタッフは時短制度、時差勤務制度有り)
- 勤続表彰制度(勤続年数に応じた特別休暇を付与。5年毎、最大20日間
それなりに充実しているという印象ですね。
出産や育児に関しての休暇制度もしっかり整備されており、さらにその利用率も100%ということで、女性にとってかなり働きやすい環境があるということが伺えます。
英語は必要?
コーチエィの就職に際して、英語力は必ず求められるというものではありません。
クライアント企業は日系企業が多く、日本語だけでプロジェクトが完結するということも多いようです。
しかし、今後どんどん海外展開を進めていくということも公言しています。
また、コーチエィの社内にも外国人が多く勤め始めているということもあり、徐々に英語力の必要性が高まってきているのも事実です。
一応「英語力不問」とはされているものの、長くコーチエィで活躍するという視点に立つと、入社前に英語力を磨いておいて損はありません。
中途入社の場合には、その英語力を武器に海外転勤も可能とアピールでき、スタートの年俸額を高く設定できることもあります。
なお、中国を中心としたアジアマーケットを重点的に開拓していくという方針があるため、中国語力も重要です。
コーチエィの平均年収
コーチエィの新卒採用の初任給は、400~420万円です。
年俸制を採用しており、定められた年俸額を12分割した金額が毎月支払われるという形式になります。
年俸額には予め40時間分の超過勤務手当が含まれており、これを超えた残業をした場合には、別途支給されるという形式です。
その後は一般的な定量及び定性評価により、年俸が昇給していきます。
しかし、コーチエィは即戦力として活躍する中途採用組を重宝する傾向にあり、新卒から勤めている社員はなかなか満足のいく昇給を果たせないようです。
そのため新卒入社からの昇給はどこかで頭打ちするというのが現状で、それに不満を覚えて短期間で退職してしまうことも多くあります。
一方、中途採用で入社する場合には、入社時の条件交渉次第でかなり高額の年俸額に設定することも可能です。
交渉次第では20代後半でも1000万円からスタートという例もあります。
コーチエィの口コミ
コーチエィの退職者や現役社員などの口コミをいくつか紹介します。
働きやすさや成長環境については、好意的な口コミが多数見られました。
コーチエィの求人情報
コーチエィの求人情報について紹介します。
公開求人はある?
コーチエィの公式サイトには、新卒採用及びキャリア採用の双方について、求人情報が公開されています。
新卒採用は第二新卒も含めて既卒者を対象外としています。
既卒の方は、キャリア採用の枠から申し込まなければなりません。
キャリア採用は、時期により募集の有無が異なります。
2020年9月5日時点では、エグゼクティブコーチングの職種のみ募集がありました。
コーチング未経験者の応募も可能とされています。
上記のほか、転職支援サイトなどでも求人情報が公開されています。
転職支援サイトに登録しておけば、リクルーターから非公開求人についても紹介を受けられる可能性があるので、コーチエィへの求人情報を最速で手に入れたいという方は、転職支援サービスへの登録がおすすめです。
採用情報
コーチエィは全従業員数のうち、実に89%は中途採用組と言われています。
全従業員数が170名強ですので、ほとんど新卒採用は行っていないということが推測できます。
おそらく毎年1桁の人数しか採用していないのでしょう。
上記で説明したように、待遇面で不満を抱き退職していく人が多いという事情もあるのかもしれません。
中途採用では、学歴は特に重視されず、実力とポテンシャルが採用の可否を大きく左右します。
そのため、高学歴であるということが理由で採用されることもなければ、低学歴であるということが理由で採用見送りとなることもありません。
コーチエィ入社はどんな試験・面接をするの?
コーチエィに入社するためには、採用選考及び面接試験を突破する必要があります。
具体的にどのようなフローで選考が行われ、どのような内容が面接で問われるのか、詳しく解説していきます。
コーチエィの選考スケジュール
コーチエィの選考フローは以下の通りです。
新卒採用 |
|
キャリア採用 |
|
キャリア採用の場合には、内定が出た後に条件面の細部について交渉を行い、具体的な労働条件を決定していきます。
実際の面接で問われる質問①9Valueの何を最も重視したいか
9Valueとはコーチエィが掲げている9つの行動指針のことです。
具体的な内容は以下の通りです。
Value | 内容 |
Start From Yourself. | 自分からやってみる。
周囲に自分から関わり、リーダーシップを発揮しよう。 |
Think Together. | 一緒にかんがえる。
周囲を巻き込んで、誰かと一緒にかんがえよう。 |
Stay Curious | 好奇心をもつ。
新たな視点をもてるように、物事を好奇心の目で見つめよう。 |
Share. | シェアする。
気持ちや、思い、考え、知識、ネットワークなど、自分がもっているものをお互いに分かち合おう。 |
Learn From Others. | 他者から、学ぶ。
どんな人との関係性にも学びがあるからこそ、諦めない。 |
Update Yourself. | 更新しつづける。
いつも、絶対、必ず、はない。 だからこそ現状で満足せず、更新し続け、新しいものを生み続けられる自分でいよう。 |
Do Good For Others | 周りをうまくいかせる。
周りをうまくいかせることは、自分もうまくいかせること。 |
Drive Your Passion | すぐやる、なりきる、とことん愉しむ。
何事も100%準備し、100%楽しんでやりきろう。 |
Gokigen! | 仕事に、関係性に飛び込み、ごきげんでいよう |
上記の内容については、コーチエィへの就職を目指すのであれば、完全に頭に叩き込んでおきましょう。
その上で自分が最も大切にしたいValueを1つ選び、その理由について述べればOK。
もちろん、Valueごとの優劣はありませんので、自分自身の考えをしっかりと述べることが大切です。
実際の面接で問われる質問②これまでにリーダーシップを発揮した経験はありますか
コーチエィの求める人材の1つの要素として「リーダーシップ」があります。
このリーダーシップを発揮した経験は、必ず面接で問われると考えても良いでしょう。
新卒者であれば大学生時代に、中途採用者であれば前職においてリーダーシップを発揮した経験を洗い出しておき、話せるようにしておきましょう。
ずっと他人についてきたというような人間は、コーチエィで求める人材像に当てはまりません。
自分の人生に対しては、しっかりと自分で責任を取るということが、コーチエィでは求められる大きな資質となります。
実際の面接で問われる質問③逆質問
コーチエィでは面接の最後に必ず志望者から面接官に対して質問をする機会を設けています。
いわゆる「逆質問」です。
この逆質問も、大きな評価項目になるということを、コーチエィの採用面接で実際に面接官を担当したこともある方のインタビューで言及されています。
質問の内容はもちろんのこと、質問の仕方からも志望者の思考パターンが見えてくるため、大きな評価ポイントとなるのです。
面接の序盤から中盤にかけて「この人は難しいかな」と感じていた人でも、逆質問で一気に評価を覆したという事例も多くあるようです。
質問内容が長すぎる場合に、面接官から「一言で言ってもらえますか?」と指示され、その指示をすぐに修正できたというような場合も、高評価に繋がります。
コーチエィが求める人材
コーチエィが求める人材について、取締役社長鈴木義幸氏のインタビューでは以下の3点が挙げられています。
- 営業ができること
- 明るいこと
- リーダーシップがあること
概念上、営業職とコーチ職があります。
しかし、新規顧客を開拓していくためには、まずクライアントの状況についてヒアリングする能力が不可欠であり、コーチングができるためには当然営業力も必要になるため、コーチエィとしては営業力を第一の条件として挙げているのです。
実際に、コーチエィで活躍している人の中には突出した営業力を有しているという人も少なくありません。
また、新卒入社後は、まず営業部隊に配属されて営業力を磨いていくというキャリアパスを歩むことも多いようです。
「明るいこと」については、単に元気な性格というだけではなく、「何かが起きたときに人のせいにしない」という姿勢を定義づけています。
コーチングを行う際には、コーチ自身にクライアント企業の命運が託されていると言っても過言ではありません。
その責任をしっかりと背負い、「自分の力で状況を変えられる」という信念を持っているということが重視されているのです。
そしてリーダーシップは、とにかく積極的に行動できる姿勢、さらにその姿勢を見た周囲の人物を巻き込んでいける影響力を指します。
単にリーダーシップを備えているというだけではなく、コーチングを通じてさらにリーダーシップを高めていくということも期待されています。
コーチエィに転職する難易度
コーチエィの仕事内容は、1つの大きな企業の浮沈を握るようなレベルの高い仕事です。
そのため、採用選考もシビアに行われ、高いビジネスレベルを有している人材でなければ、内定が与えられることもありません。
転職難易度としては、かなり高いと言えるでしょう。
コーチエィの転職面接に臨む前には、十分な準備をしておく必要があります。
コーチエィに就職する理由
コーチエィは大手企業の執行役員クラスなどと直接関わることができ、規模の大きな仕事ができるという点が大きな魅力です。
社員一人ひとりに与えられる仕事の裁量権も非常に大きいため、かなりやりがいを持って仕事に取り組めるでしょう。
成長環境としても、非常に優れているという声が多数あります。
そのため、ビジネスマンとして成長し、将来的なキャリアアップにつなげていきたいと考えている人が多く志望します。
一方で、待遇面がそれほど優れているということはなく、そこに不満を覚えて若くして退職するという人も多くいます。
自分の出した成果に対して、フラットな評価を受けられないという部分もあるようなので、長期で安定的にキャリアを築いていきたいと考えている人には、あまり適していない会社であると言えます。
コーチエィの転職まとめ
この記事では、コーチエィへの転職を目指す方向けに企業情報や労働環境、年収情報、口コミなどを紹介しました。
記事でも紹介したように、コーチエィは非常に転職難易度の高い会社です。
実際に転職を成功させるためには、かなり高いビジネススキルを身に着けておくこととともに、十分な準備をしておく必要があります。
そこでおすすめしたいのが、セミナーの受講です。
セミナーを受講することで、ビジネス現場で求められるような様々なスキルを身に着けたり、向上したりすることができます。
それは必ずやコーチエィへの転職成功へと繋がっていくはずです。
本気でコーチエィへの転職を成功させたいと考えている方は、是非セミナーの受講を検討してみてください。