マーサージャパンはアメリカのニューヨークに本社を置き、全世界40か国180都市以上に展開しているマーサ―・ヒューマン・リソース・コンサルティングの日本法人です。
組織・人事マネジメントに関するコンサルティングを行うファームとしては、世界最大規模を誇っています。
日本法人はアメリカ本部の設立からわずか3年後の1978年に設立され、東京都新宿区に拠点を置いています。
この記事では、マーサージャパンへの転職を目指す方向けに、企業情報や労働環境、年収、口コミ、求人情報などを詳しく紹介していきます。
マーサージャパンへの転職を目指す方は、是非参考にしてください。
マーサージャパンの企業情報
職種と仕事内容
マーサージャパンはクライアント企業に対して、以下の部門についてのコンサルティングサービスを提供します。
- 組織・人事変革コンサルティング
- プロダクト・ソリューションズ
- 年金制度・退職金制度コンサルティング
- 資産運用コンサルティング
- 多国籍日本企業向け International Benefits Management
- グローバルM&Aコンサルティング
近年は多くの企業が黒字が出ていても合理化のために組織再編を図ることが多い中で、その組織づくりに強い専門性を持つマーサージャパンのプレゼンスは高まり続けています。
マーサージャパン入社後のキャリアパスは以下の通りです。
- アソシエイト
- アソシエイトコンサルタント
- コンサルタント
- シニアコンサルタント
- プリンシパル
- パートナー
このキャリアパスは、日本法人に限らず、全世界のマーサーで共通です。
基本的に昇進の条件は、個人の達成状況やプロジェクトの進捗状況に左右されます。
簡潔に言えば、外資系ファームらしく成果主義・実力主義であるということです。
若手であっても仕事で成果を出していれば、しっかりと評価され、昇格・昇給できるシステムとなっています。
マーサージャパンの労働環境
マーサージャパンの労働環境について解説していきます。
残業時間
Open Workの口コミによれば、マーサージャパンの月間あたりの平均残業時間は46時間です。
コンサルティングファームとしてはごく一般的な長さと言えるでしょう。
もちろん、残業時間が平準化されているというわけではなく、時期によりばらつきが出ます。
特に納期前など、プロジェクトの山場となるような時期には終電後タクシーで帰宅したり、何十日も連続で休暇がなかったりするということは珍しくありません。
逆にプロジェクトが終了した後は、一切の残業がなく定時での帰宅、さらに言えば出勤すら必要がないということもあり得ます。
ただ、トータルで見るとコンサルティングファームとしてはワークライフバランスを充実させやすい環境にあるようです。
それは、リモートワークの制度が整えられていたり、そもそも22時以降の残業には許可が必要とされていたりすることが理由として挙げられます。
また、フレックスタイムが導入されており、比較的自由に労働時間を決められるという点も1つの要因です。
なお、時間外労働をした場合には、しっかりとその分が残業手当として支給されます。
福利厚生
マーサージャパンの福利厚生は、公式サイトにて以下の通り紹介されています。
- 各種社会保険、団体加入保険(生命保険、傷害保険、GLTD等)
- 退職金制度あり
- 休暇:土・日・祝日・年末年始、年次有給休暇、慶弔休暇、育児・介護休業、ボランティア休暇等
- レクリエーション補助
一般に外資系コンサルティングファームは福利厚生がほとんどないだけに、マーサージャパンは比較的充実していると言えるでしょう。
特に退職金制度があるのは、珍しいですね。
英語は必要?
マーサージャパンの入社に際して、英語力は必須要件とされていません。
採用ページのよくある質問にも、以下の通り記載されています。
Q)語学力は重視するか
A)日本語のみで完結するプロジェクトも多いため、入社時点での語学力は必須ではありません。ただし、マーサーの他国のコンサルタントとの連携・協働やグローバルのナレッジの活用を効果的に進めるため、入社後には語学力を高めていくことが期待されます。
外資系ファームなので、英語が必須要件のように感じられるかもしれませんが、意外とそうでもないんですね。
ただ、入社後にキャリアを積んでいき、グローバル案件に関わる可能性はもちろんあります。
その際にはビジネスレベル以上の英語力が求められることは、言うまでもありません。
会社としても、英語力の成長については期待するものとしています。
詳しくは後述しますが、マーサージャパンの選考は激戦となることも少なくないので、1つのアピール材料として英語力を身に着けておいて損はありません。
マーサージャパンの平均年収
マーサージャパンの平均年収は、ちょうど1000万円程度です。
日本人の平均年収が400万円台であることを踏まると、かなり高い金額と言えるでしょう。
コンサルティングファーム全体で見ても、かなり高水準の金額と言えます。
また、職位別の年収水準は以下の通りとなります。
コンサルタント以下 | 500~900万円 |
シニアコンサルタント | 800~1200万円 |
プリンシパル | 1200~1800万円 |
パートナー | 1700~3000万円 |
職位が低い段階においては、固定給比率が高いものの、昇進するにつれてボーナス比率が高まり、成果主義が色濃くなる点が特徴です。
なお、賞与の金額は日本法人のみならず、グローバルで見た業績が好調の場合に高額になることが期待されます。
そのため、日本法人の業績が良くても全体で見て業績が落ち込んでいる場合には、ボーナスも抑制されてしまうようです。
マーサージャパンの口コミ
マーサージャパンの退職者や現役コンサルタントなどの口コミをいくつか紹介します。
仕事に対してのやりがいという面で、マーサージャパンは良い口コミが多数見られました。
担当分野によっては、クライアントが一切専門性を有していないということも多いため、自分がまさに役に立てている、貢献できているという実感ができるという面も魅力の1つのようです。
マーサージャパンの求人情報
マーサージャパンの求人情報について紹介します。
公開求人はある?
マーサージャパンの公式サイトには、新卒採用及びキャリア採用の情報が公開されています。
2020年9月4日現在、キャリア採用の募集はありませんでした。
ただし、転職エージェントに登録しておけば、リクルーターから非公開求人を紹介してもらえる可能性もあります。
本気でマーサージャパンへの転職を目指しているという方は、転職エージェントに登録して、確認してみるのもいいかもしれません。
新卒採用については、卒業見込み予定者のみならず、実務経験がない場合はエントリー可能です。
逆に社会人経験がある場合には、キャリア採用の枠でのエントリーとなります。
採用情報
マーサージャパンの内定者は東大京大、早慶上智といったようないわゆるトップ層の大学出身者ばかりです。
公式サイト上では「学歴不問」を謳っているものの、選考の難易度から結果的に高学歴者ばかりに絞り込まれているというのが現実でしょう。
また、就職後のキャリアパスにおいても、学歴が重視されるというような口コミもあります。
具体的には、同様の成果を残していても、東大出身者の方が昇進が早くなる傾向にあるといった具合です。
このあたりの真偽は分かりませんが、やや学歴偏重傾向にある会社である可能性はあります。
なお、採用人数については具体的に公開されていません。
かなり少数しか採用しないという可能性もあり、その場合には超高倍率の熾烈な競争になるでしょう。
マーサージャパン入社はどんな試験・面接をするの?
マーサージャパンの採用選考について、そのフローや具体的な面接内容を解説します。
マーサージャパンの選考スケジュール
マーサージャパンの公式サイトでは、以下の通り選考の流れが紹介されています。
- エントリー
- 書類審査
- 筆記試験
- グループワーク
- 面接(ケース面接を含む):複数回
- 内定
面接は概ね3~4回実施されるようです。
グループディスカッション
マーサージャパンの選考においては、グループディスカッションも実施されます。
5~6人で1グループを作り、企業の経営課題や人事課題に取り組むという形式です。
グループディスカッションは運命共同体と言われており、全員通過するか、全員落選するかの2択です。
そのため、うまくグループのメンバーとコミュニケーションを取りながら、話を盛り上げ、結論に導いていく必要があります。
リーダーシップをとる人間だけが評価されるわけではなく、自分に与えられた役割を確実に全うしていくということが重要です。
あとはとにもかくにもコミュニケーションがすべてです。
グループ全員が気持ちよくディスカッションに参加し、議論そのものを楽しめるような雰囲気づくりを心がけましょう。
ケース面接
マーサージャパンでは、外資系コンサルティングファームではお馴染みのケース面接が行われます。
与えられた課題に対しての解決策を考え、提案するというのが大きな目的です。
このケース面接を通じて、志望者がどれだけコンサルタントとしての力量を有しているのかが評価されます。
ケース面接は様々なテーマが出題されますが、マーサージャパンにおいては人事に関する出題が多いようです。
そのため、人事に関するテーマについては一通り練習しておき、対応できるようにしましょう。
個人面接
個人面接は特段珍しいことが問われることはなく、一般的な質問がほとんどです。
具体的には、志望動機や自分の長所、短所、過去の失敗体験、キャリア採用の場合には前職の仕事内容などが挙げられます。
仮に同じ内容を聞かれたとしても、前回の面接よりもブラッシュアップした回答ができるように心がけましょう。
回答内容に全く成長性が感じられない場合には、「成長意欲がない人間」との烙印を押されてしまう可能性もあります。
面接の都度、必ず振り返りを行ってそれを次に生かすようにしてください。
マーサージャパンが求める人材
マーサージャパンが求める人材像について、公式サイトで掲載されている内容を抜粋して紹介します。
- 論理的に考える力
- 成長する意欲
- チームワーク
- コミュニケーション能力
上記の4つは、コンサルタントとしての所謂必須能力で、どれか1つが欠けていてもいけません。
面接に臨む前にはしっかりと自己分析を行った上で、不足がある部分については徹底的に磨いておくようにしましょう。
また、マーサージャパンに入社すると、経験が浅くても「組織の歯車」というような形ではなく、立派な一人の戦力として見られ、様々な仕事が割り振られます。
最初のうちは、色々と苦労することがあるかもしれません。
そして何より、自分自身で問題点を見つけ、それを改善していくという姿勢が重要です。
同業他社と比較しても、主体性はかなり強く求められる会社ですので、色々なことに積極的にチャレンジしていく姿勢も身に着けておきましょう。
マーサージャパンに転職する難易度
マーサージャパンへの転職難易度はかなり高いです。
そもそも募集自体が通年で行われているわけではないので、スポットで求人が発生した場合には激戦となることは間違いありません。
一部の口コミによれば、マーサージャパンに転職する難易度は大手外資系投資銀行に匹敵するレベルとも言われています。
そのため、生半可な気持ちや準備では絶対に内定を勝ち得ることはできないと心得ておくべきです。
マーサージャパンへの転職を目指すのであれば、他社にも評価される高いビジネススキルを身に着けつつ、万全な準備をしておく必要があります。
マーサージャパンに就職する理由
マーサージャパンは世界でも有数の規模を誇るコンサルティングファームで、特に組織・人事領域においては、業界ナンバーワンです。
さらにここ数年、多くの企業がこぞって人員整理などの構造改革に乗り出していることもあり、マーサージャパンのコンサルタントへの期待も高まっています。
マーサージャパンに就職すれば、かなり規模の大きなプロジェクトにも参画できるはずです。
他ファームではなかなか携わることができない経験ができるということで、成長環境としてはかなり優れていると言えるでしょう。
また、マーサージャパンは外資系企業でありながらも、社員を長期的に大切に育成していくという方針を取っています。
そのため「アップ・オア・アウト」のような過酷なプレッシャーに晒されることなく、仕事に打ち込めるという点も大きな魅力です。
仕事のやりがいが大きく、なおかつ成長が見込め、さらに身分が比較的安定しているということで、長い目で見てビジネスマンとして成長したいと考えている方には、最適な職場と言えそうです。
マーサージャパンの転職まとめ
この記事ではマーサージャパンへの転職を目指す方向けに、企業情報や労働環境、平均年収、口コミなどを紹介しました。
マーサージャパンは世界的に見ても高いプレゼンスを誇っているコンサルティングファームとあって、転職を実現させるのは簡単ではありません。
一説には大手外銀レベルに就職難易度が高いとも言われています。
そのマーサージャパンへの転職を成功させるためには、とにかくビジネスマンとしての価値を高め、欲しがられる人材になるほかありません。
そんなビジネススキル磨きを急いでいる方におすすめしたいのが、セミナーの受講です。
セミナーを受講することで、コンサルタントの現場で求められている様々なスキルや考え方を習得、向上させることができるでしょう。
参加者とのディスカッションなどを通じて、新たな視野も開けてくるはずです。
そしてそれが、マーサージャパンへの転職成功へと繋がっていきます。
本気でマーサージャパンへの転職を目指すという方は、是非セミナーの受講を検討してみてください。