タワーズワトソンはアメリカ合衆国のニューヨークに本社を置き、グローバルに活動を展開しているコンサルティングファームです。
日本本社は東京都千代田区に位置しており、グループ全体で全世界に140地域以上、合計で4万5000人もの社員を抱えています。
この記事では、タワーズワトソンへの転職を目指す方向けに、企業情報や労働環境、年収情報、口コミなどを紹介しています。
「タワーズワトソンへの転職を検討している」という方は、是非参考にしてください。
タワーズワトソンの企業情報
職種と仕事内容
タワーズワトソンの主要な事業は、組織及び人事に関するコンサルティングです。
報酬制度、福利厚生制度、タレントマネジメント、リスク及び資本管理などを主要サービス領域としています。
人事及び報酬コンサルティングにおいては、「Talent|Reward」というクラウドベースの統合人材・報酬管理のパッケージソフトを活用するなど、特に強みのある分野です。
また、1997年より日本国内で役員報酬コンサルティングを始めたこともあり、業界でもパイオニア的存在として知られています。
さらに資産運用やグローバル展開支援、M&A関連なども対象領域としており、ビジネス全般に関わる幅広い課題をコンサルティングしているというのが大きな特徴です。
タワーズワトソンの労働環境
タワーズワトソンの労働環境について、口コミ等を参考にして紹介します。
残業時間
タワーズワトソンの月間平均残業時間は50時間程度と、コンサルティング業界の中では一般的かやや長めの水準となっています。
ただあくまでも、12か月の平均的な数値を取った値であり、実際にはもっと極端です。
特に忙しい時には、泊まり込みで働き続け、2か月間1度も休みがなかったということもあります。
このあたりはどのようなプロジェクトにアサインされるのか、またどのような上司の下で働くのかというところが、大きく左右すると考えられるでしょう。
ただ、外資系企業らしく「成果さえ残していれば文句を言わない」という社風があるため、しっかりと付加価値を出しながら仕事を進めていれば、かなり裁量をもって仕事を進めることができるようです。
また、プロジェクトが終了した後は、閑散期となるためかなり労働環境が緩くなるという情報もあります。
そこでまとまった休暇を取得し、長期間の旅行に出かけるというようなオフの過ごし方が一般的です。
福利厚生
タワーズワトソンは組織管理コンサルティング部門において、福利厚生の在り方についてのアドバイス業務も行っています。
それだけに、かなり会社としての福利厚生も充実していることが期待されますが、実際にはそんなことはありません。
公式サイトにおいては「在の健康とバランスの取れた生活をサポートする利点、および将来を計画する能力。個人のニーズと興味に応じて、専門能力開発とキャリアの成長のための並外れた範囲の機会。そして、私たちの価値観を実証したり、卓越した仕事を提供したりする上で、上を行く人々の認識」と記載されています。
これは英語版のサイトをGoogleが翻訳した内容となっているため、不自然な日本語になっている部分もありますが、健康保険関係の制度とキャリア開発のための制度が整っているということがイメージできます。
その他の制度については、あまり充実していないようです。
また、具体的な制度の内容は、エントリー者のみが知ることができるということなので、気になる方は是非タワーズワトソンにエントリーして、担当者から情報を伺ってみてください。
英語は必要?
冒頭でも述べた通り、タワーズワトソンはグローバルに事業を展開しているコンサルティングファームです。
最初から海外勤務を前提としたポストの募集もあります。
また、日本法人で働く場合でも、海外担当者とのやり取りなどにおいて英語の使用が求められることも少なくありません。
以上のような理由から、タワーズワトソンで仕事をしていく上で、ビジネスレベル以上の英語能力は必要になると言えます。
しかし、英語能力が「必須要件」なのか「歓迎要件」なのかは職種によりけりです。
例えば2020年8月20日に公式サイトで求人が掲載された「リワードアソシエイト」については、英語能力を歓迎要件としているため、必ずしも身に着けておく必要はありません。
それでも、ビジネスレベル以上の英語力を有していることは、採用選考においても大きな武器になります。
他の志望者よりも抜きん出た存在になりたいのであれば、しっかり英語をマスターしておくようにしましょう。
タワーズワトソンの平均年収
転職希望者にとっては、大体どのくらいの年収水準なのかという点が気になることでしょう。
タワーズワトソンの年収の特徴は、外資系ファームらしく徹底した成果主義です。
成果を出していれば定量評価により、その成果に応じた給与を受け取ることができます。
一方でなかなか成果が残せていないという場合には、それほど高い給与を受け取ることができません。
そのため、同一ポジションであっても、同期であっても年収額には大きな乖離が出るのが特徴となります。
Openworkに掲載されていた口コミから、年収事例をいくつか紹介します。
在職5年 | 800万円 |
在職12年 | 1100万円 |
在職15年(プロジェクト責任者) | 1400万円 |
中途入社2年 | 800万円 |
中途入社10年 | 1600万円 |
5年目で800万円という情報から考えると、外資系コンサルティングファームの中では若干低水準の年収と言えるでしょう。
なお、タワーズワトソンは年俸制のため、残業手当は支給されません。
かなり残業時間が長くなる傾向にあることも踏まえると、労働時間に対して割に合わないと感じる人も多くいるようです。
また外資系企業らしい「Up or Out」の風潮はないものの、減俸が提示された場合にはそれは「退職勧告」のようなものであるということも覚えておく必要があります。
タワーズワトソンの口コミ
タワーズワトソンの退職者や現役社員などの口コミをいくつか紹介します。
若干否定的な声もありますが、仕事の幅広さや人材価値などを踏まえても、成長環境としてはかなり整っていると言えるでしょう。
タワーズワトソンの求人情報
タワーズワトソンの求人情報について紹介します。
公開求人はある?
タワーズワトソンの公式サイトでは、求人情報が公開されています。
2020年9月1日現在、募集職種は全世界で288件、日本で4件でした。
具体的な募集要件は、それぞれの求人に規定されています。
傾向としては、特定職種における一定以上の業界経験が必要です。
また、ExcelやWordなどのスキルも求められることが多くあります。
採用情報
タワーズワトソンの従業員について、「高学歴人材が多い」という口コミがあったものの、具体的な大学名などについては情報を見つけることができませんでした。
コンサルティング業界で非常に高いプレゼンスを誇っていることを踏まえると、東京大学や京都大学、早慶上智といったハイクラスな学歴の人材が集まっているものと推測できます。
また、よくある質問のページにおいては、累積GPAについての記載もあり、米国で3.0以上、英国で2:1以上を求めるものとしています。
このことから、やはり優秀な学業成績を収めていなければ、タワーズワトソンへの就職は難しいと考えられるでしょう。
タワーズワトソン入社はどんな試験・面接をするの?
タワーズワトソンに就職・転職を成功させるためには面接試験を突破しなければなりません。
具体的にどのようなフローで、どのような内容の選考が行われるのか解説していきます。
タワーズワトソンの選考スケジュール
タワーズワトソンの選考は、主に以下のような流れで行われます。
- エントリー
- 書類選考
- 面接(複数回)
一般的な選考フローと特に変わりません。
面接はここ最近、Web面接や電話面接が一般的となっているようです。
実際の面接における質問例①志望動機
一般的な事業会社の採用選考と同様に、志望動機については必ず聞かれるものとして捉えておきましょう。
なぜこの業界を選ぶのか、そしてなぜこの会社を選ぶのかという部分についての言及が必要です。
志望動機はどの志願者も入念に準備をしてくるところなので、差別化は難しいものの、あなた自身のこれまでのキャリア経験から、面接官に納得してもらえる志望動機を話せるようにしておきましょう。
実際の面接における質問例②あなたの長所
面接官はあなたが会社の戦力になれるか否かを、長所から判断します。
会社の風土に合いそうな長所、現在の会社に不足している長所を持っている人材であれば、高い評価を得ることができ、内定に一歩近づくことでしょう。
特に「会社が求めている力を有している」ということは、大きなアピールになります。
具体的な求める人材像については後述していますが、1つ挙げれば主体的に自己責任で動けるというものがあります。
コンサルティングファームは比較的個人主義の傾向が強いのが特徴ですが、タワーズワトソンではその傾向が色濃く出ています。
そのため、何が起きてもそれを自分事として捉えて、自己努力により改善を図っていくことができるという点を、具体的なエピソードと共にアピールしていくのがおすすめです。
実際の面接における質問例③ケース面接
タワーズワトソンでは、ケース面接が行われた事例もあるようです。
ケース面接とは、実際のコンサルティングファームにおけるケース課題をもとにして、その課題の解決策を考え、提案するという形式で行われます。
このケース面接は、どれだけの実力を有しているかを測ることができるため、実力主義を重んじる外資系のコンサルティングファームではよく出題される問題です。
ケース面接はフェルミ推定とセットで行われることも非常に多く、ぶっつけ本番で太刀打ちできるほど甘いものではありません。
それ相応の準備をしておかなければ、必ず打ちのめされてしまうでしょう。
仮にケース面接が出題されなかったとしても、トレーニングした成果は、面接での論理的な回答や実際のビジネス現場におけるコンサルティングのシーンなどに必ず生かせるはずです。
例え面接日が決まっていなかったとしても、タワーズワトソンへの転職を目指すのならば早めにケース面接のトレーニングを積んでおくようにしましょう。
タワーズワトソンが求める人材
タワーズワトソンの求人情報においては、志望者に求めるスキルやマインドセットについて以下のような記載がありました。
- チームワークを重んじ、チームメンバーと協力して仕事に取り組む
- 最低限の指示の下で、不明点は自分から確認し、自発的に仕事に取り組む
- クライアントからの問い合わせに必要な関係者の協力を得ながら丁寧に対応し、クライアントとの良好な関係を構築・維持する
- 自チームおよび関係チームの提供するサービス・商品を理解し、クライアントに貢献できる機会を見逃さず、ニーズに応じた社内関係者へ連携する
内容としては、一般的にコンサルティングファームで求められるものと大きくは変わりません。
しかしその中でも、特に注目したいのが「最低限の指示の下で、不明な点は自分から確認し、自発的に仕事に取り組む」という点です。
この記載から、タワーズワトソンが指示待ち人間ではなく、従業員自信が主体的に考え、行動することを求めていることが伺えます。
実際に、タワーズワトソンはOJTによる人材開発を重視しており、経験が浅い人材であってもどんどん仕事が任されていくのが特徴です。
そのため、採用選考においては「主体性」を軸として、「コミュニケーション能力」や「モチベーション」などをアピールしていくことがポイントになります。
タワーズワトソンに転職する難易度
タワーズワトソンは業界でも人気のファームの1つということで、競争を勝ち抜くのは簡単ではありません。
他の外資系コンサルティングファームと比べると、若干給与水準などは劣るものの、ビジネスマンとして成長するための環境は整っていることもあり、野心にあふれた人材が多く集います。
社風として強い実力主義の傾向があるだけに、単に熱意や意欲だけではなく、しっかりとコンサルタントとしての実力もアピールできなければ、タワーズワトソンへの転職を勝ち取るのは難しいでしょう。
反面、実力さえ認められれば、未経験者であっても積極的に採用をしているようです。
未経験者が入社後すぐに年収1000万円に達したという事例もあるようなので、まずはしっかりと実力磨きをした上で、タワーズワトソンの採用選考に臨むようにしましょう。
タワーズワトソンに就職する理由
タワーズワトソンへの就職理由として、最も大きいのは成長環境です。
若手であっても、すぐに裁量の大きな仕事を任されるとあって、他のファームではなかなか経験できない仕事に早くから携わることができます。
世界中にネットワークもあるため、グローバルなビジネスに携われる機会も多く用意されています。
記事でも紹介したように、かなり実力主義・成果主義の風潮が強いだけに、タワーズワトソンで仕事をしていれば「結果を出せるビジネスマン」として成長することができるでしょう。
その経験は、転職市場においても高く評価され、次のキャリアも明るく開けてくるはずです。
タワーズワトソンの転職まとめ
タワーズワトソンの転職を目指す方向けに、企業情報や労働環境、年収水準などを解説しました。
タワーズワトソンは若手でも責任ある仕事を任せてもらえることが多く、成長環境としては優れた職場です。
そのため、将来的なステップアップや独立を考える若手人材を中心として、多くの人が就職を希望します。
その厳しい選考を勝ち抜くためには、「この人ならすぐに活躍できる」と面接官に評価をされなければなりません。
その評価を得るための1つの近道となるのがセミナーの受講です。
セミナーを受講すれば、実際のビジネス現場において求められるスキルやマインドセットを習得することができます。
本気でタワーズワトソンへの転職したいと考えている方は、是非セミナーの受講を検討してみてください。